イヤイヤ期の子どもの相手で、正直疲れる。
なんとかこの状況を変えることはできないだろうか?
と、人には言えないけど心の中では思ったことありませんか?
大丈夫、あなただけではありません。僕も子どものために時間を増やしていながらも、イヤイヤが続くと心の中では、ついついそういった感情が生まれてきます。
なんとか状況を変えることができないかな?と考えているときに目に留まったのがこちらの
相良敦子さんの『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』(文藝春秋)です。
「モンテッソーリ教育」とは、イタリア女性初の医学博士マリア・モンテッソーリが生み出した教育法で、世界中で支持されている。一番の特徴は、子どもには、ある特定の事柄に特別な感受性を発揮する「敏感期」と呼ばれる時期があることを指摘し、その重要性を唱えたこと。本書は、その日本での第一人者である著者が、豊富なイラストとともに解説する、育児書の決定版。
引用:Amazon 『モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる お母さんの「敏感期」 (文春文庫) 』 内容説明より
この本を読んで『子どものことを知識として事前に知っていれば、心に余裕が生まれる』ということを一番感じました。
そこで大事なのが『敏感期』。成長していく中で、子どもが何に『敏感』になっているのを知ることで、自分に心の余裕が生まれるでしょう。
『敏感期』とは何か?さっそく紹介していきます!
目次【読みたいところを探す】
【敏感期】本書でもっとも覚えておきたい知識
この不思議な時期のことをオランダの生物学者ド・フリース(一八四八~一九三五)が発見しました。すべての生物は幼少期に、自分の将来に必要なことのために、あることへの感受性が非常に敏感になり、それを環境の中に見つけだし、強烈にかかわっていく特別の短い時期がある。そのことを獲得すると、その感受性は鈍感になり、また次のものへの感受性が高まるというのです。
敏感期とは『子どもが生き物(人間)として生きていく中で、身につけないといけないことを覚える時期』のことをいいます。
何も知らない状態では生きていくことはできないからです。
何も知らないというのは、『パンは食べるもの』どころの話ではありません。
赤ちゃんは手足をバタつかせますが、『手は動かすことができるもの』それすら分からない状態から始めています。
そのため、生きていくために必要な動作を一つ一つ覚えながら何年もかけて成長するんです。
成長していく中で、その時その時に1番『コレだ!』と感じるものに、全神経を集中させて、全力で取り組む。
その状態が『敏感期』なんですね。
この、めっちゃ集中して取り組むことが、子どもにとって大切な時間なんです。
本能的に覚えようとしているわけですから、必死にもなります。
子どもには『敏感期』というものがある、ということを知っているのと知らないのでは、心の余裕に大きな違いが生まれますよ。
子どもの敏感期を知っておくことの大切さ
モンテッソーリは、子どもの不機嫌な反応は、敏感期にある子どもが何かに強い興味や関心をいだいたにもかかわらず、大人の鈍感さによってその興味が断ち切られたときにあらわれるのだ、と説明します。
本書には上のような文章がありました。
子どもが大泣きしたり、いやぁー!と不機嫌になるのは、『敏感期』で強い興味や関心があることに集中しているのを邪魔されるからだと。
ちなみに、『敏感期』には次の3つのようなものがあると本書には書かれていました。
秩序の敏感期 | 順番・場所・所有物・習慣などにとてもこだわる時期(生後~6歳、2~3歳がピーク) |
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感覚の敏感期 | 5感が洗練される時期(3~6歳) |
運動の敏感期 | 自分で動かすことのできる筋肉を訓練する時期(3~7歳) |
本書ではこの3つの敏感期について、科学的根拠での説明や多くの体験談を交えながら説明がされています。
なぜ、『魔の2、3歳』と言われるのか。
なぜ、『子どもは切り替えが早いのか』
なぜ、『全力で疲れるまで遊ぶのか』
といったことについても、本書を読むことで理解できます。
そして、3つの敏感期がどんなものなのかを知っているだけで、子育てはガラッと変わることでしょう。
お母さんにも敏感期がある
特に若いお母さんは、「母親としての幼少期」とでもいえる時期にいるわけですから、わが子の教育についての「敏感期」にいるとでも考えることができましょう。若いお母さんは、自分の「子どもの敏感期」を見る目をもつことが大切ですが、同時に、子どもへの接し方について考えたり工夫したりする「母親としての敏感期」にいることを自覚することが非常に重要です。母親として、この時期にこそ尽すべき努力をあとまわしにしないよう、心がけたいものです。
『敏感期』は自分にとって必要なことに敏感になる時期と考えるなら、子どもに限らず『母親としての敏感期もある』と考える著者の相良敦子さん。
子どもの敏感期のことを知り、行動することで子どもの変化に気付く。
そして、子どもの変化を見ることで、自分ももっと勉強や工夫をしたい気持ちが湧き上がってくるとおしゃっています。
行動するために必要な最低限の知識は、
子どもがどう動けばいいか、”動き方”を知りたがっている
ということを親が知っておくことです。
そして、子どもが何をしたいのかが分かり、何をしてあげればいいのかを知ろうとすることが『母親としての敏感期』なんですね。
本書では 母親としての敏感期になにをしたらいいのかや、多くの体験談が紹介されています。
『お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる』を読んで
・子どもには敏感期という『生きていくために必要なことを鍛える時期がある』
・子どもの敏感期には大きく『秩序』『感覚』『運動』の3つがある
・親にも『敏感期』はあり、子どもへの関り方を考える絶好の時期がある
本書を知るまでは子どもの理解できない行動に解決策はなく、ただただストレスが溜まるだけでした。
ですが、子どもの行動にはどんな理由があるのかを知るだけで、今までイラっとしていたことでも落ち着いて対応ができることが増えてきました。
子育てで子どもの行動にストレスを感じたり、自分の子どもに対する態度に後で後悔をしたことがある人には、ぜひおすすめしたい内容です。
本書はほかにも
・子育てに役立つ基本的な知識
・自分でできるようになる『自立』と『自律』について
・体験談をもとにした多くの事例の紹介
・家庭でできる手作り教材の紹介
・『敏感期』の子どもへの具体的な対応方法
も紹介されています。きっと、子どもとの関わり方がいい方向に変わるでしょう。
- 子どもの行動にはどんな原因があるのか
- どんな例があるのか
- どう対応するか
を知って、イライラを笑顔に変えてみましょう!